釣具新聞/比賽活動

第1回 ダイワキスマスターズ2016 全国決勝大会レポートを公開しました

技術參數表 :
フィッシングイベント
 
ダイワ キスマスターズ


記念すべきダイワキスマスターズ第1回大会開催! 初代覇者は関東の若手ホープ!
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白神山地を望むキスの桃源郷“峰浜”。キスマスターズの歴史はここから始まる!

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あきた白神温泉ホテルにて行われた前夜祭。13名の選手のほか、運営役員、ご後援をいただいた八峰町の方々にもご参加いただき交流を深めた

2016年9月23日(金)〜25日(日)、秋田県八峰町峰浜にて「1st ダイワキスマスターズ2016 全国決勝大会」が開催された。約2,000名の出場選手が全国各地の地区予選を勝ち抜き、さらに3エリアのブロック大会を12名が突破。昨年度(第12回 スーパーバトルカップ投 2015)のチャンピオン高橋明彦選手を加えた総勢13名で行われた。

大会前日の23日(金)に催された前夜祭にて予選リーグの組み合わせ抽選会が行われ、13名の選手は4名1組と3名3組の計4グループに分けられた。予選リーグは1試合90分、対戦相手とエリアを変えながら第1〜第3試合(3名の組は相手がいない試合が1回あり)が行われる。  順位は時間内に釣り上げたシロギスの総重量で競われるが、勝った場合は3点(相手がいない場合は1尾でもシロギスを釣れば3点)、引き分け(釣果があり)2点、引き分け(釣果がなし)1点、負けは0点と勝ち点の合算方式で決定(2名が同点の場合は対戦時の勝敗、3すくみの場合は点数のあった試合の合計釣果率の高い選手が勝ち)。そして各グループの上位1名が準決勝進出となる。

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予選リーグの抽選前に、前大会の優勝者である高橋明彦選手(左)にインタビューする競技委員長の石亀明夫氏(右)。過去の大会を振り返りつつ、熟練した釣技について語ってもらった   1人ずつ壇上に上がって行われた予選リーグの抽選会。実力者ひしめく決勝大会ゆえ、組み合わせには注目が集まる
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グループ1で予選リーグを争う4名の選手。
左から、二宮茂樹、妹尾泰博、中村大成、山口通男の各選手、唯一4名で争われるグループのため、終始気が抜けない闘いとなる
  グループ2で予選リーグを争う3名の選手。
左から、高橋明男、田中義一、小島健治の各選手、高橋明彦選手に続いてスーパーバトルカップ出場経験の多い高橋明男選手。ここへ田中義一選手と小島健治選手がどう食い込んでくるか注目だ
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グループ3で予選リーグを争う3名の選手。
左から、高橋明彦、石田匠、吉田敏昭の各選手、スーパーバトルカップ初代優勝者の高橋明彦選手、果たしてマスターズにも名を刻めるか
  グループ4で予選リーグを争う3名の選手。
左から、本間剛、知久馬勉、亀田智浩の各選手、今大会唯一の30代である亀田智浩選手。若手の健闘に期待が高まる

予選リーグは大接戦! 同点続出のハイレベルな闘い

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本部での説明を終え、対戦エリアへと進む選手達。早朝の峰浜は20℃を下回っており、早くも秋の気配を感じる

4名の準決勝進出者を決める予選は、9月24日(土)の午前7時00分からスタート。 最近の峰浜は釣果が出ているものの、場所によってはシビアであるという事前情報があり、いかに素早く魚の居場所を把握し、攻め方を見定められるかが勝利のカギとなる。当日は多少のうねりがあるものの波穏やかで、水の濁りもないまずまずのコンディション。試合開始直前から少し雨がパラついたが、一瞬の通り雨でみるみる天候は回復。釣況的には思っていた以上に好調で、型は大小入り混じるものの、6〜10連掛けをする選手が多く見受けられる。どの選手も順調に釣果を伸ばしており、見ているだけでは勝敗の判断ができないような状況だった。ギャラリーはもちろん、選手からも「検量結果が出ないとわからない……」という声が目立つ。

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1試合ごとに釣果を提出し、予選リーグの全試合が終了したのち検量する。他の選手の釣果が確認できないため、結果がまったくわからないという緊張感が続く

そして検量の結果、勝ち点9で明確な勝利を収めたのはグループ3の高橋明彦選手のみで、残り3つのグループは予想通りの大接戦。グループ1では妹尾泰博選手と中村大成選手が並び、グループ2とグループ4に関しては全員が同点になるという驚きの展開となった。大会ルールに則って審査した結果、グループ1では直接対決を制した妹尾泰博選手、グループ2では釣果率でトップになった高橋明男選手、グループ4では釣果率でトップになった亀田智浩選手の計4名が準決勝進出を決めた。

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広大な釣り場と豊かな魚影を育む峰浜。投げ釣り場としては申し分ないのだが、地元投げ釣り師の姿は少なかった。この大会を期に多くの投げ釣りファンが訪れてくれることを願いたい   場所によっては外道のフグや小サバの猛攻に合うものの、パターンにハマれば連掛けが続くほどの好調ぶり。事前情報から苦戦を強いられるのではと予想していたが、これはうれしい誤算
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予選リーグが終了し、いよいよ検量の瞬間。しかしながらどの選手も僅差で争っており、重量が発表される度にどよめきが起きていた   全グループ中で唯一勝ち点9を獲得し、勝ち点のあった釣果の総重量2133gというのも全選手内でトップだった高橋明彦選手。落ち着いた表情で淡々と釣っている姿はさすがといったところ

準決勝、決勝は更なる激戦! 初代キスマスターズの栄光は誰の手に!?

決勝戦進出を果たした4名。
左から高橋明男選手、高橋明彦選手、妹尾泰博選手、亀田智浩選手

中夜祭での抽選の結果、準決勝トーナメントは高橋明男選手VS高橋明彦選手、妹尾泰博選手VS亀田智浩選手の対戦が決定。準決勝は9月25日(日)の午前6時00分から開始され、予選リーグと同じく90分の勝負となる。

開始早々、スタートダッシュを掛けたのは高橋明男選手。一投目から7〜8連掛けを成功させ、高橋明彦選手にプレッシャーをかける。しかしながら、ここは高橋明彦選手。自分のペースを乱すことなく仕掛けを投げ込み、着々と釣果を積み上げていく。

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準決勝の前半は外道の猛攻に苦しんだ妹尾泰博選手(手前)。後半は一気に差を縮めたが、亀田智浩選手を逆転するまでには至らなかった

一方、妹尾泰博選手VS亀田智浩選手のエリアでは明暗がハッキリと分かれていた。エリアの左端に入った亀田智浩選手はポツポツと上げているものの、右端に入った妹尾選手はフグやチャリコといった外道に大苦戦。しかし、後半から場所や仕掛け、エサを変更して猛追撃を見せる。

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序盤から連掛けを連発していた高橋明男選手(奥)。高橋明彦選手(手前)も引かずに掛けていたが、わずかにおよばず準決勝敗退となった

検量の結果、決勝進出を決めたのは高橋明男選手と亀田智浩選手。どちらの対決も息を呑むほどの接戦で、マスターズの頂点を目指す選手達のレベルの高さが伺える試合だった。

決勝は午前8時30分開始。こちらも準決勝と同じく、90分の勝負だ。緊張の第一投目、やはり仕掛けたのは高橋明男選手。見事な連掛けをいきなり披露し、亀田智浩選手に見せつける。

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決勝でも見事な連掛けを披露していた高橋明男選手。この圧倒的な展開に、誰もが勝利を疑わなかったのだが……   序盤から差を付けられ危機感を感じたのか、突如駆け出す亀田智浩選手。この思い切ったポイント移動が吉と出るか凶と出るか!   エリアの右端から左へ移動しながら探っていると、亀田智浩選手に良型がポツポツとヒットし始める。果たして高橋明男選手に追いつくことができるのか!?
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決勝戦が終了し、いよいよ検量。2人の釣果がかなり拮抗しており、緊張の瞬間

そして運命の検量。序盤から順調に釣果を上げていた、高橋明男選手が俄然優勢だと誰もが疑わなかった。しかし、亀田選手が釣果を持ち込んだ瞬間、会場から驚きの声が上がる。亀田智浩選手のクーラーボックスからは次々と釣果が差し出され、高橋明男選手と同じかそれ以上な様子。

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「1st ダイワキスマスターズ2016 全国決勝大会」の上位4名。
.左から2位の高橋明男選手、優勝の亀田智浩選手、3位の高橋明彦選手、同じく3位の妹尾泰博選手

そして検量の結果は1,199g。高橋明男選手に208gの差をつけ亀田智浩選手が勝利。まさかの大逆転で亀田智浩選手が記念すべき初代キスマスターズ勝者となった。

1st ダイワキスマスターズ2016 全国決勝大会

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大きな優勝カップを嬉しそうに抱え、喜びを爆発させていた亀田智浩選手。「地元に帰って仲間に話しても、信じてもらえないだろうな〜」と笑顔で話していた

優勝 亀田智浩選手のコメント

「全国大会へ出るのはこれが初めてで、唯一の30代ということもあり、元気だけは負けないようにと臨みました。予選リーグからまったく自信はなかったのですが、まさか初代マスターズチャンピオンになれるとは夢にも思っていませんでした。大変光栄に思っております。決勝戦では序盤から高橋明男選手に6〜7連を連発で見せつけられ、一方の私は素バリが戻ってくるばかり……。完全にやられたと感じていました。恥ずかしいくらいでしたね。やはり高橋明男選手の様子が視界に入ると焦ってしまうので、ここは一気に距離を取り、見えないところで自分の釣りに専念しようと考えました。エリアの右端ではフグに邪魔されましたが、中程まで戻ったところで運良く良型の居場所に当たりまして。ポツポツと掛かる程度でしたが、食うのは1.5色とかなり手前。高橋明男選手は5色ほど投げているうえ、釣っていた魚が少し小さかったんです。なので、ここは手返し重視で良型の数を取り、重量を稼ぐ作戦に出てみました。これがよかったのか、なんとか勝つことができました。

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祝福の胴上げを受ける亀田智浩選手は、まだまだ伸び盛りの32歳。今後の活躍に期待したい。

今回の大会ではいろいろと勉強になりましたが、中でも多点バリを使用した際、仕掛け絡みが多くて手返しが悪くなる場面がよくありました。これからはサビくスピードに気をつけて、素早く数を稼げるようになる事が課題ですね」

[仕掛けデータ]

竿 スカイキャスター 27号-405
リール トーナメントサーフ45
オモリ 木オモリ 26号
道糸 PE0.6号
力糸 0.6〜5号(自作)
モトス フロロカーボン 2号
エダス フロロカーボン 1.5号
ハリ 袖針 5号、狐針 6号 10本

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